ひどい肩こりに!スッキリ解消!全身ストレッチまとめ
なぜ肩こりは改善しないのか?
肩こりは、厚生労働省が病気やケガで症状を訴える人を調査している中で、毎年上位に入っています。最新の国民生活基礎調査(平成28年)では、男性1位「腰痛」、2位「肩こり」、女性1位「肩こり」、2位「腰痛」でした。
なぜ、こんなにも多くの人がひどい肩こりで悩んでいるでしょうか?!実は、肩こりにはいくつかのタイプがあるんです。
私は、大きく6つに分けて考えています。筋肉の問題で肩こりが起こっている人が多いのですが、実はそれだけではないんです。ひどい肩こりは、むしろ別の問題でなっていることが多いです。
今回の記事では、そんな肩こりのタイプを知り、継続したストレッチで頑固な肩こりを改善できるストレッチをご紹介します。ストレッチを毎日の習慣にして、肩こり知らずの体を取り戻しましょう!
あなたの肩こりのタイプは?
肩こりを大きく6つに分けると、下記のような肩こりが考えられます。
- ① 運動不足タイプ:運動不足による筋肉の緊張
- ② 筋肉疲労タイプ:長時間の同じ姿勢による疲労・緊張
- ③ 体液循環低下タイプ:血液・リンパの問題(血圧、食生活など)
- ④ 眼精疲労タイプ:目の疲れによる頭痛
- ⑤ ストレスタイプ:ストレスによる内臓の不調
- ⑥ 女性特有タイプ:生理不順、産前産後のトラブル、更年期障害など
あなたの肩こりはどのタイプに当てはまりますか?もちろん1つのタイプだけとは限りません。同じ体で起こることですので、どのタイプも密接につながっています。
今回ご紹介するストレッチは、①運動不足タイプ、②筋肉疲労タイプ、③体液循環低下タイプの人に特に効果的です。④眼精疲労タイプ、⑤ストレスタイプ、⑥女性特有タイプについては、別の記事で取り上げたいと思います。
ストレッチが有効な筋肉
今回、ご紹介するストレッチは、上半身と下半身の両方のストレッチです。全身を入念に柔らかくすることで、肩こり知らずの肉体を作ります。どうしても一日の疲れは、夕方から夜に現れます。お風呂あがりや寝る前にやってみてください。
今回対象とする筋肉は、下記の7つの筋肉です(図1参照)。これらの筋肉をストレッチすることは、肩こり改善に有効だと思われます。

図1.ストレッチすべき筋肉
上半身のストレッチ
筋肉別にストレッチ方法を説明していきます。ストレッチは、痛みを感じず、気持ちのいい範囲で1回30〜60秒程度を2〜3回行ってください。
①僧帽筋上部線維のストレッチ
上半身のストレッチの1つ目は、僧帽筋上部線維(そうぼうきんじょうぶせんい)のストレッチです(図2参照)。僧帽筋は上部、中部、下部に分けられるのですが、その中でも上部線維が肩こりを感じます。
ストレッチ方法は、凝っている方の腕を背中にまわし、頭を反対側に倒します。しっかり筋肉を伸ばすために、反対の手も使って伸ばすのがポイントです。

図2.僧帽筋上部線維のストレッチ
②胸鎖乳突筋のストレッチ
次に、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)という首の前側の筋肉をストレッチします(図3参照)。この筋肉は、頭が前に出ている姿勢で緊張する筋肉です。
ストレッチ方法は、両手で胸の皮ふを下方向におさえ、アゴを天井に向かって突き出します。正面だけでなく、頭を左右にねじることで右面や左面も伸ばしましょう。

図3.胸鎖乳突筋のストレッチ
③腹筋のストレッチ
次は、腹筋のストレッチです(図4参照)。
これは、うつ伏せでエビ反りします。どうしても肩こりがある人は、腰の部分だけで体を反ってしまいます。首、背中、腰の順に、徐々に体を反っていきましょう。

図4.腹筋のストレッチ
④脊柱起立筋群のストレッチ
次は脊柱起立筋群(せきちゅうきりつきんぐん)のストレッチです(図5参照)。
四つんばいの姿勢で膝をどんどん曲げていき正座の姿勢になります。この時、下を向きながら行うのがポイントです。こうすることで背中から腰にかけての筋肉が伸ばされます。

図5.脊柱起立筋群のストレッチ
下半身のストレッチ
筋肉別にストレッチ方法を説明していきます。ストレッチは、痛みを感じず、気持ちのいい範囲で1回30〜60秒程度を2〜3回行ってください。
⑤股関節内転筋のストレッチ
下半身ストレッチの1つ目は、股関節内転筋(こかんせつないてんきん)のストレッチです(図6参照)。
これは、お相撲さんの四股踏みの姿勢を取り、体を左右にねじります。体をねじることで内ももの筋肉が伸ばされます。

図6.股関節内転筋ストレッチ
⑥殿筋ストレッチ
次は、殿筋(でんきん)のストレッチです(図7参照)。長時間同じ姿勢を取っていると、この殿筋が固くなってきます。
殿筋のストレッチ方法は、座った姿勢で一方の足を、反対の太ももの上に乗せます。その状態で、背すじを伸ばし、体を前に倒します。そうすることで、持ち上げている方の殿筋が伸ばされます。

図7.殿筋のストレッチ
⑦ハムストリングスストレッチ
最後は、ハムストリングスのストレッチです(図8参照)。
太ももの裏を伸ばしていきます。仰向けで、膝を曲げたまま足を持ち上げます。その状態で、膝を伸ばしていき、太ももの裏を伸ばします。

図8.ハムストリングスのストレッチ
いかがでしたか?なかなか全部のストレッチを毎日行うことは難しいかもしれません。しかし、毎日少しずつでも続けていくことで、習慣化してくるはずです。毎日、顔を洗うように、歯磨きをするように、ストレッチできたらいいですね!

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